ワインが大好き!
自分でも料理とワインをぴったり組み合わせてみたい。
レストランでペアリングしてくれるソムリエは
どんな基準でワインを決めているんだろう?
こんにちは、
浜松のフレンチ&イタリアンレストラン「ルパリエ」店主の河合です。
本日は、ソムリエ兼シェフのわたくしが
どのようにお料理とワインを組み合わせているか、解説してみたいと思います。
ワインペアリングは基本を押さえれば誰でもできる!
ペアリングに「この料理には絶対このワイン」というような正解はありません!
どんな組み合わせでも、その人の好みにマッチすればそれは正解です。
…いやいや、それじゃあ読んでる意味ないやーん(;´∀`)
そう思われたらすみません汗
長年ソムリエをしてきて一番思うことなのでどうしても伝えたかったのです。
だから初心者・上級者関係なく
気軽にペアリングを楽しんでほしいです。
しかし、「基本の型」があります。
この組み合わせ方ならお互いwin winだぜという王道の型です。
ペアリング基本の型とは?
この型を使えば誰でもペアリングができるようになります。
わたくしはいつもどちらかの型を使います。
- 共通点があるか?(似た者同士の組み合わせ)
- 補い合っているか?(異なる性質の組み合わせ)
イメージは「仲良しカップル」です。
共通の趣味を持つ人同士は話が合いますし、
夫婦は仕草や表情が似てくるってよく言いますよね。
あとは、 しっかりしたお兄さん気質な彼氏が
ちょっと抜けてる彼女を支えてる、
しかし彼女の抜けたところが彼氏の癒しになっている、
といった補い合う関係のカップルも仲良しが多いと思います。
お似合いのカップルをつくるイメージで
ペアリングを考えていくと楽しいでしょう!
共通点があるか?
1つ目は「共通点があるか?」
ワインと料理の似ている部分や
同じ部分を探して合わせる方法です。
- 香り
- 舌触り
- 味のイメージ
- 色
- 土地
などなど、共通点はさまざまな観点から見つけられます。
【香り・舌触り】バターの香るソース×バターのような香り・舌触りの白ワイン
たとえばソースで合わせる方法。
こちらのお魚料理には
リグーリアソースという焦がしバターの香るソースがかかっています。
このソース、自分でいうのもなんですけど、すっっっごく美味しいんですよ…!
ソースの香ばしい香りが印象的なお料理のため、 ソースに合わせてワインを決めてみます。
バターの香るソースには、
バターのコクやなめらかさに似ていたり、
バターと合う食材の香りがするワインを組み合わせると良いです。
カスタードプリンやナッツ、
香ばしいトーストのような香りの クリーミーなワインが合います。
以下のワイン2つが クリーミーで香りが良くおすすめです。
【味のイメージ】強く濃厚なソース×決して重くないが、料理に負けないしっかり味のロゼワイン
同じくスズキのインパデッラ。
ソースの濃厚さに負けない強さのあるワインとのペアリングもgoodです。
しかし、単に強いだけではダメ。
スズキ自体の繊細さも感じられるチョイスがしたい!
そこで持ってこいなのがロゼワインという選択。
ロゼは白と赤の良いとこ取りなんです。
白の繊細さも持ちながら、赤の渋みや強さが合わさっています。
中でもカンプジェは、
しっかりとした味の濃さを持ちながら、
すっと飲みやすく、このメニューと合わせても重さを感じさせません。
【香り】きのこの香り×きのこが生えていた樹木や土壌を感じる香りの赤ワイン
野菜やきのこは付け合わせとして
端に追いやられがちですが、
わたしは付け合わせこそかけがえのないものだと思っています。
彼らがメインの肉や魚の
美味しさ・質・華やかさを支える大切な存在だからです。
そんなきのこにワインを合せるというのも面白いです。
オーブンで火入れした舞茸には、
森のような土壌の香りを感じるワインを。
【色】桜海老の鮮やかなピンク×はっきりとした発色のロゼワイン
安易だと思われるかもしれませんが、
色で合わせるのも楽しいです。
目でも楽しめるペアリングは素敵だと思います。
桜海老の鮮やかなピンクには、
それに負けない美しいロゼを。
もちろん、桜海老の塩気や旨味を考慮して
ロゼの中でも種類は選びます。
ジョゼッタ・サッフィーリオ ランゲ ロザートは、 発色が鮮やかで甲殻類にめちゃくちゃ合うんです!
【土地】地中海料理のボッタルガ×イタリアワイン
同じ土地で合わせるのも良いです。
産地が同じもの同士は相性が良いことが多いです。
先ほどの桜海老のパスタは、
地中海料理によく使われるボッタルガ(からすみ)を使ったソースのため、
同じ地中海近くで作られたイタリアワインとよく合います。
また、パスタ自体がイタリア名物のため、
やはりイタリアワインとはマッチしやすいです。
ジョゼッタ・サッフィーリオ ランゲ ロザート↑は、
イタリアのピエモンテ出身のワインですので、土地が同じという点でもペアリングしやすいです。
このようにお料理の中の
どれかひとつの基準を決めて
他の具材との調和もとれるか?
バランスを考えながらワインを選びます。
補い合っているか?
もう一つは、真逆であったり、
それぞれ違った性質を生かすことで、
良い部分を補い合い、お互いの美味しさをさらに引き出す方法です。
大トロの脂×爽やかで余韻が美しいシャンパーニュ
本鮪は大トロの部分を使っているため、
上質な脂が乗っています。
そこに爽やかなシャンパーニュを合せると、
脂がさらりとマイルドになります。
さらに大トロは 飲み込んだ後も旨味が長く続くので、
シャンパーニュも後味が綺麗で
大トロの旨味を包み込んで持続させるようなゴッセがよく合います。
酸味のある梅酒ソース・牛肉の脂×甘い香りだが辛口で締まった味の赤ワイン
知多牛は噛み締めるごとに旨味がじゅわり。
さらに、酸味のある梅酒ソースがお肉の旨味を引き立てます。
そのコンビに合わせたのが ウニコ・ゼロのパイプ・ドリーム2015年です。
甘い香りのため、渋みを感じさせず
しかし重く引き締まった辛口、
そして質感はトロッと舌触りが良い。
なんだか不思議でインパクトのある赤ワインです。
肉汁と梅酒バターの濃厚さに、
フルーツキャンディーのようなキュートな香りを添えながら、
料理ワイン共にスタイリッシュな味わいに仕上げてくれます。
ワインペアリングは楽しい!
ワインペアリングというとなんだか難易度が高そうと難しく考えていました。
しかし、ワインとお料理の組み合わせを考えるのってすごく楽しいのです。
「うわっ、このワインとこの料理は意外と合わない!」「えぇ!このワインとこの食材ってこんな味に変化するの?」と試すごとに必ず発見がある。
ワクワクします。
ご紹介した型を使って、
気軽にペアリングを楽しんでいただけたら嬉しいです。
~店舗情報~ ルパリエ Lepalier
住所:〒430-0939 静岡県浜松市中区連尺町309-16 2F
電話番号:053-453-8033
ご予約はネット予約がスムーズです。
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